絵金ArT RANDOM CLASSICS

鈴木清順の映画「陽炎座」のラストを飾る襖絵に使われたのが、この絵金の錦絵である。
土佐の高知の謎の絵師。残酷でおどろおどろしい芝居絵は、正しく日本の漫画や劇画の母体のひとつ。血の沼に沈む女たちや、臓腑をはみ出させた男たち、魑魅魍魎の闊歩する芝居の場面を切りとった怖ろしさが、サイケデリックな色調の中で、華となる。
(もしかして、キル・ビルはこういう世界がつくりたかったんじゃないかな?)
本場の高知では、蝋燭の明かりの下にこの絵金の絵を飾って「絵金まつり」があるそうだ。行ってみたいなぁ。
残念ながら、この画集は、写真の解像度が低い。もうちょっとどうにかならなかったのか…。残念。