仮面ライダー剣(ブレイド)

レンゲルこと睦月少年の成長物語。先週の面白特訓ではあんまりだと思ったのか、今回は一応時代劇調に棒での体術で特訓のようだ。
それでも暗闇に対する恐怖を克服できない睦月。しかし、人命救助にヒーローたる自分の存在意義を感じて、それこそが自分の「光」と感じる。「俺の名は……仮面ライダーレンゲルです。」
うーん、これだけを抜き出せば結構ヒーローものとして王道なものの燃える展開。いろいろと細かいツッコミどころはたくさんあるけれど、ヒーローとしての、「せめて目の前の虐げられている人々を救いたい」が描かれていることに大甘の点を入れたい。というよりも、今までまったくそれが描かれていないことが問題なんだけどね。
ただ、こういった成長物語が主人公たる剣崎にまったくないのが、あまりにも物語としていびつ。今回も一応説教らしきことは言うものの、それまでに物語に絡んでいないために説得力皆無。彼のいう「仮面ライダー(ヒーロー)が仕事」であるにしては仕事に対しての責任感を見せる場面がまったくない。
いてもいなくても、大筋に影響なし、という主人公としては最悪の立場。なんだか、ちょっと気の毒になってくるくらいだ。