孟嘗君 (1)

孟嘗君 (1)
宮城谷 昌光

「奇貨おくべし」にもでてきた孟嘗君の一代記。第一巻読了。
まだ、文(後の孟嘗君)は赤ん坊でばぶばぶ言っています。現在のところ主人公は、文をひょんなことから拾ってしまった快男児風洪。
殺されるはずのところを、胆力のある風洪に救われるという数奇な運命から始まる孟嘗君の生涯。相変わらずたんたんとして美しい文章にすっかりひきこまれる。
それにしても、宮城谷さんは、「商人」が好きだよなあ。ものを動かすことだけで莫大な富を手に入れる「商人」はさげすまれやすいが、それが国家を富ませひいては民を豊かにする、という考え方の様子。