スカイキャプテン ワールドオブザトゥモロー

公式 http://www.skycaptain.jp/
ハウルか、Mr.インクレディブルを見るつもりで映画館に行って、シネコンのほとんどがその2つで占有されているのを見て、ちょっとげんなり。(内容に、ということではない。)ひっそりと終わってしまいそうな「スカイキャプテン」のほうに入ってしまった。
1930年代の古きより空想科学小説そのままに、電波は目に見えるし、ドーナツ型の光がでる光線銃、水陸両用の戦闘機、飛行巨大要塞などなど。そのまんまを読んだわけじゃないけれど、手塚、石森などの初期作品や円谷に深く影響を与えたものだけに、すっかりノスタルジーを刺激される内容。巨大ロボットが街を踏みつぶす姿には、宮崎駿というより横山光輝を思い起こす。
ということで、ギミックについては、一般ウケは別として、特撮好きならば楽しめる、と思う。ええ、アイパッチをつけた女指揮官に萌える方々は、かなーり満足でわ。
いや、過剰な期待はしちゃだめだけどねえ。CGで全部作られた背景はチープだし、やたらにかけられたコロナエフェクトが過剰だし、盛り込みすぎの脚本はしっちゃかめっちゃかな上に途中眠くなるほどに中だるみするし、主人公男のほうは凡庸でスカイキャプテンの名がなくし、ヒロインは容姿こそ美しいが全然可愛げというものがないし。
なんとなくこのまんま唐沢なをきキャラでやったほうがよかったんじゃないかと思うんだが…。
こういうノスタルジックな内容を現在に甦らせるという手並みは「インティ・ジョーンズシリーズ」には敵わない。なんといってもスピルバーグは観客を楽しませることにかけては天才だったんだねえ、と再確認させてくれる。
ヴァン・ヘルシング」の時のノートルダム寺院といい、今回のラジオシティといい、実在の建造物をCG化するときは、もうちょっと気を配ってほしいなりよ。ラジオシティの内装はもっと重厚なんだよー。
ところで、劇場予告であってた「TAXI NY」なんだかめっちゃくちゃ面白そうなんですけど。ブルースブラザース入ってる感じで。「シカゴ」のママ・モートンの人でてるし。要チェック。