ウルトラマンネクサス 第11話

先週の恋人たちのキスは、悲劇と狂気の序曲。リコに異常がはじまり、彼女は病院を抜け出す。そのリコについての警告とも脅迫ともつかぬ通信を受け取った孤門は、彼女を捜し、部屋にたどりつく。そこには彼女の狂気を表すかのような絵が散乱していて…。
こ、怖かった〜。いや、怖すぎて、繰り返し見ちゃったよ。
通じていない電話への笑顔の応答とか。理想的すぎる家族愛の場が、徐々に不協和音の混じるBGMとともに、孤独で冷たい「現実」と変化する場面とか。
実はビーストに一家全員を殺され、自分もNR隊員らしき人物に殺されていたという無惨な過去があらわれるリコ。すでに死人である彼女は、ファウスト依代の人形として生かされているにすぎない。さて、ここまで悲劇を背負ったヒロインを作り出してしまったスタッフ。子供置き去りだろうが、なんだろうが、最後まで描ききり、しかもこのリコの悲劇になんらかの「意味」を持たせて欲しい。そういう責任はあるだろう。ハガレンでニーナの悲劇に「意味」を持たせられなかったのを私はとてもとても残念に思っているので、どうかネクサススタッフには、この撤を踏まないで欲しいものだ。
思えば、二三日前にスパイダーマン2の感想で「ヒーローとは一度死んで甦るものである。」と書いたのだが、そのことの逆側面を描いたのがこのリコの話かもしれない。うーん、「ウルトラマン」でコレをやるとは…皮肉な。
儚げで優しげなリコの描いたビーストや死体の不気味な絵に、孤門くんは悲鳴をあげていたが…。うーん、変なCG描いているのでちょっと複雑だ(笑)(あ、もちろん、ドラマとしては、非常に効果的なシーンだったとは思うけどね。)