ボーリングフォーコロンバイン

ボウリング・フォー・コロンバイン
マイケル・ムーア チャールトン・ヘストン


銃規制に関するマイケル・ムーアドキュメンタリー。今更ながらレンタルで。
構成の巧さに、唸る。「華氏911」もそうだったけれど、一種の飛び道具のようなモンだなあ。
コロンバイン高校での映像に、911への通報の録音がかぶるシーンは、その臨場感に鳥肌モノ。そして、チャールトン・ヘストンの老残の姿…。
テキサスの英会話学校で、「私も銃が欲しい」といっていた韓国の留学生の顔を思い出してしまった。彼女が抱えた恐怖が、その言葉にはにじみ出ていたから。
もちろん、この映画は、アメリカにおける銃規制の問題が主なので、アメリカの問題ばかりが目立つようにつくってある。もちろん、アメリカには固有の深い問題がある。それを銃による死者の数が端的に如実に示している。
だがメディアによって恐怖と消費とを煽られる毎日、というのは、あまり日本でも変わらない。親が子を殺し、子が親を殺す、百鬼夜行は21世紀の今だけの特徴ではないのに、報道されるニュースは、あまりにも刺激的な方向へ方向へと流れる。