虫たちの化学戦略

物騒な題である。だが、自然が生き残るために行うことは、当然我々の道徳律のあずかり知らぬところ。すっげえ面白いです。この本。
それにしても、なんと虫や植物の生き残り子孫を残すためのメカニズムというのは、こんなにも巧みなんだろうか…。進化による選択で、そういうコトのできる虫だけが生き残ったのだ、とわかっていても、どうしてもまたここまで凝ったことをと思ってしまう。
しかも、彼らがその信号をだしているといわれる化学物質は、わりと平凡で、容易に構造がわかる低分子の化学物質なんだよなあ…。

虫たちの化学戦略―盗む・欺く・殺す
ウィリアム アゴスタ William Agosta 長野 敬 赤松 真紀

青土社 2002-11
売り上げランキング : 188,314

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
人間も、やはり動物の一種であるから、本能的なものは「匂い」というものに支配されている気がする。これはなにがしかの化学物質を信号として受け取っていることなんだろうな。