ウルトラマンネクサス 第25話

姫矢との接触について、査問される孤門たち。
ということで、一種の総集編なんだけど、孤門たちの口を通して語られる姫矢の戦いの軌跡。追悼編という感じで、泣かせるものがある。先週姫矢が消えたすぐ後にどっかのとっぽい兄ちゃんが「次のデュナミストで〜す。」と脱力しそうだったので、このワンクッションはありがたいかも。
もちろん、話そのものは進まないのだけど、結構いろんな謎も明かにされて、ポイントが高い。凪の幼い頃のトラウマがコロラド州で両親を殺されたためだったとか。最初のウルトラマンは映画ULTRAMANの真木だったとか。TLTはアメリカ本部も含めて一枚板の組織ではなく、内部的軋轢があるとか。そこらでスパイが入り込んでるとか。最強兵器はもう使えないとか。
佐久田さんと根来の記憶が消されたことも、ネクサスらしいといえばネクサスらしい。一応姫矢編の登場人物を消して、一息つかせるというのは、なかなかいい作劇だと思う。でも根来なら、記憶は消されたのにやっぱり性懲りもなくかぎまわり、その挙げ句、「真実」周辺に行き当たっちゃうという展開もアリかも。
リコの悲しい運命を、姫矢のつらく孤独な戦いを、ひとり受け止め記憶するものとしての孤門の役所。役者さんも本当に上手になった。いい顔をするようになった。抑えた表現ながら、姫矢を悼む表情がいい。
思えば姫矢が孤門に近づき、早い段階で自らの変身を見せ、暗黒面に陥ろうとするのを必死で止めようとしたのも、自らの戦いの理解者を孤門に見たせい、と解釈してもいいかも。ウルトラマンとしての力を、「罰」としてとらえた彼ですら、全くの孤独はやるせなかっただろう。