ウルトラマンネクサス 第32話

悪のウルトラマン、溝呂木の最後の戦い。
確かに、よくある少女との邂逅を通じて、本来の善き心を思い出す敗残の「悪」の話なのだが…。
リコを操っていたはずの溝呂木が、彼自身ただの手駒として操られていただけであるという二重の構造。溝呂木とリコ、溝呂木と姫矢、その二つの相似。これが物語に深みを与える
実のところ本来リコを操ったのは溝呂木ではなく、アンノウンハンドである可能性すらある。そしてそうなると、ぺらぺらと謎めいたことを喋っていたファウストの台詞も実のところ意味を持つものになるかもし。
贖罪に苦しんだ姫矢と同様に溝呂木も自らを犠牲にして敵を葬る。
変身できないはずの彼に集まる「光」とは、姫矢の「光」ではないのか。「贖罪の思い」は「絆」となって、「光」はその一瞬だけ彼に受け継がれたのではないのか。
それにしても凪副隊長。誰よりもヒーロー顔だなあ。巨大なメフィストツヴァイを一瞬たじろがせる、力のある目がかっこいい。並の女優さんじゃあの目はできませんぜ。