デイ・アフター・トゥモロー

地球温暖化の影響で、地球を覆う大嵐が起こり、挙げ句北半球が氷河期を迎えてしまうという、いささか乱暴な話。勿論、温暖化のロングスパンの影響を、映画的ハッタリで大まかに縮めた、ということ。

デイ・アフター・トゥモローデイ・アフター・トゥモロー
デニス・クエイド ローランド・エメリッヒ ジェイク・ギレンホール

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2005-11-12
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映画としては、息子への愛情のために極地のようになってしまったニューヨークに息子を助けに行くというとってもチープな展開。まあ、大水に飲み込まれるニューヨークの街、ビルの谷間に漂うタンカー、すべてが凍り付く真っ白な世界といった、大がかりな絵を見せるための映画といってしまえば、それまで。
それにしても、高いビルがいくらでもあるのに、どうしてそんなに背が高くない公立図書館に逃げ込むんでしょ、と思いきや、後の展開で本を燃やすためだったのね。ツッコミ所は、あげてたらキリがない。パニックものとしては「ディープインパクト」のようなシリアスな群像劇にしてくれていたらなぁ。
それでも、そういうコトは脇においておいて、こういう地球の気候変動をテーマにした話というのは、着眼点としては面白い。
大規模な気候変動が地球に起こることは実はそう珍しいことではないし、その変動を原因として多くの「文明」が滅亡してきた。それが、閉ざされた系としての人類全体に降りかかったとしても、そう不思議はない。
そういう話をもう少しシリアスに取り扱ったのがこの本。

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)
ジャレド・ダイアモンド 楡井 浩一

草思社 2005-12-21
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