キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
種村季弘の「ぺてん師列伝-あるいは制服の研究」を思い出す、「制服の魔術」を利用した天才詐欺師が主人公のコメディ。なるほど、人は「制服」を記号としてとらえてしまうから簡単に騙される。
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スピルバーグは、役者さんの見せ方みたいなのが本当に上手い。「宇宙戦争」では、スターのトム・クルーズを出しながら、どうしようもない垢抜けなさみたいなのを全体にまとわせていたが、この作品ではディカプリオの、ろくでなしっぽさ、いくつになっても成長できない子供っぽさが全面にでている。スターに頼った映画じゃなくて、映画の中でスターを上手く使っている映画だった。
たたみ込むようなギャグで、きっちり笑わせる呼吸も上手くて、ああ、こういう何を撮っても器用な上手さが邪魔して、オスカーから冷遇されたんだなあ、と思ってしまった。