小説家を見つけたら

鬱屈した才能ある黒人青年と、隠遁する小説家。少年はバスケットはトップクラスの選手で鋭い知性をも持っている。でも、周りは彼の感性を認めようとはしない。そんな世捨て人のような老小説家と出会うことにより、豊かな才能を開花させていく。

小説家を見つけたら小説家を見つけたら
ショーン・コネリー ガス・ヴァン・サント ロブ・ブラウン

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コネリーの渋い演技も、黒人青年の静謐な悲哀を秘めたようなビジュアルもいい。お互いの傷を認め合い、世代を超える「友情」に辿り着くのもいいんだけど。
だけど、アル・パチーノ主演の「セント・オブ・ウーマン」を先に見ていると、ダメだ。展開もオチもそっくり。きれいにまとめてはあるものの「セント・オブ・ウーマン」を水で薄めたような話にしかなっていない。
コネリーは話の最初からいい人過ぎるし、実は少年のほうは才能有りすぎでなんでも自分でやっていけそうだし。学校からの妨害なんて、実のところ大したことはない。彼の才能があれば、ブロンクスから実力ででていけるやね。
せっかく小説家と黒人青年との友情の話なんだから言葉で他人を説得することしか武器のない人間の話に、すべきだったと思うんだけどなあ。