図書館戦争
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焚書に等しい超法規的検閲を振るう良化委員に対して、雄々しくも抵抗する武装した図書館員たち…。
一昔前のトレンディドラマみたいな布陣のラブコメの皮を着たデストピアSF。わたしゃ、思わず「華氏451度」を思い出しちゃいましたよ。華氏の場合は本や焼く側が主人公だったが。武装した図書館員という、なかなかびっくりの設定が面白い。
まあ、あまりにもありがちなドラマに赤面しちゃうような部分もないことはないけれど、会話文のテンポがよいので、グイグイ読ませます。主人公よりはその周りのほうが魅力的かな。
「地獄への道は善意で美しく舗装されている。」という喩えの如く、大義名分を持ちすぎた法が暴走するということはありがちなことで
『メディア良化法』に関する部分の取り扱いはなかなか深いモンがあります。
昨今の魔女狩りのような「いじめ」論争を見るにつけ、こうした暴走は起こりがちで。ひょっとして「良化法」はフィクション世界に留まらないかもしれんなぁ、と暗澹となるのですよ。
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