シン・シティ

フランク・ミラー原作のアメコミを映像化。3つの独立した話、3人の無関係な主人公のオムニバスになっている。仮出所中の大男の復讐譚。娼婦が自立し自警する街で起こる殺人事件。引退間近の刑事の純情物語、とそれぞれは独立しているにも関わらず、話の流れも途中ぶった切って切り替わったりと、やや複雑。予備知識なしで見たのでちょいと混乱してしまった。

シン・シティ スタンダード・エディションシン・シティ スタンダード・エディション
ロバート・ロドリゲス フランク・ミラー クエンティン・タランティーノ

ジェネオン エンタテインメント 2006-06-23
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かなりエグいグロテスクな描写も、元のスタイリッシュなアメコミそのまんまの美術のせいで、現実感が極めて薄い。常に悪夢の中の出来事のような。主人公たちもそりゃ死んでるだろう、というような状況でも当然死ななくて。エロも残酷もグロもそれも世界観というもの。
網タイツにガードル姿のバルキリーの自警団ってのは確かに素敵だけど、もともとの商売に差し支えないのかしらん。普通の男じゃバルハラ行きは遠慮したいだろうに。
まあ、プロットも雰囲気も昔懐かしのハードボイルドものなので、ハイコントラスト+原色な映像がよく似合っている。
それにしてもフロドが、フロドが殺人鬼にー!って、見ている間出てきた殺人鬼がイライジャ・ウッドだと気付きませんでしたけどね。もともと芝居の上手な人なので、こういう役もこなせるってところ。いつまでも気弱げな美少年じゃないよな、当然。
ミッキー・ロークの大男も(これまた視聴している間は気付いていなかった。)かっこよかったし、ブルース・ウィリスの老刑事も悪くはない。ブルース・ウィリスは年齢を経て、やっと安心して見られるようになったかも。