xxx HOLiC
xxx HOLiC 第一巻 CLAMP 大原さやか 福山潤 BMG JAPAN 2006-07-26 売り上げランキング : 8678 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
CLAMPについては「X」で、絵はきれいだけどストーリーが作れない人たちという固定観念があって、それ以来敬遠していたけれど喰わず嫌いはいけません。まあ、いまじゃ世界のCLAMPだからなぁ。(といっても「コードギア叛逆のルルーシュ」のほうは、ちょいとまだまだ敬遠中。)
「xxx HOLiC 」は妖怪譚としては基本に忠実というか、わりと平凡な話が多いんだけど、とにかくコントラストを強調した感じの絵柄が醸し出す雰囲気と、キャラ設定の妙とで、独自の世界を作っている感じ。ポピュラーな妖怪の、管狐にしろ、座敷童にしろ、本所7不思議の狐のおでん屋にしろ、「そうきたかー」と唸らせるところがある。
主人公とそれをとりまく人間関係も、不思議な緊張感があって、なかなか。そして、物語に関係ない人間たちを徹底的に書き割りにした潔い(?)感じは、どこか「少女革命ウテナ」に似ていて、世界の嘘っぽさを強調している。
まあ、「もともと画力のある人」が肩の力を抜いて崩した感じなので、平凡なクリエーターではこうはいかない。
ほぼ原作そのままなのだけど、アニメならではの料理も結構上手い。ワンクールで終わってしまうのはホントに惜しい作品だったのかも。(ってことで劇場版を早く放映してください>キッズ様)
ドラマの合間合間に入る古いオタクネタが挿入されていて、それも楽しい。(だけど、「マカロニほうれん荘」の最終回はあまり読まないほうがいいんじゃないかなあ…。)
早くに両親を失った運命の眼鏡っ子って、なんだかハリー・ポッターみたいな感じ。ちょっとハリー(映画版)にも割烹着を着せてみたいものだ。