xxx HOLiC  

xxx HOLiC 第一巻xxx HOLiC 第一巻
CLAMP 大原さやか 福山潤

BMG JAPAN 2006-07-26
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昨年暮れにはまったアニメ。実はキッズステーションで、最終回から見て、「変だー!」と思い、リピート放送でコンプリート。それくらいとても変なキャラデザの変な動きが魅力的なアニメでした。スガシカオのオープニングの曲も妙に耳に残るし。
CLAMPについては「X」で、絵はきれいだけどストーリーが作れない人たちという固定観念があって、それ以来敬遠していたけれど喰わず嫌いはいけません。まあ、いまじゃ世界のCLAMPだからなぁ。(といっても「コードギア叛逆のルルーシュ」のほうは、ちょいとまだまだ敬遠中。)
「xxx HOLiC 」は妖怪譚としては基本に忠実というか、わりと平凡な話が多いんだけど、とにかくコントラストを強調した感じの絵柄が醸し出す雰囲気と、キャラ設定の妙とで、独自の世界を作っている感じ。ポピュラーな妖怪の、管狐にしろ、座敷童にしろ、本所7不思議の狐のおでん屋にしろ、「そうきたかー」と唸らせるところがある。
主人公とそれをとりまく人間関係も、不思議な緊張感があって、なかなか。そして、物語に関係ない人間たちを徹底的に書き割りにした潔い(?)感じは、どこか「少女革命ウテナ」に似ていて、世界の嘘っぽさを強調している。
まあ、「もともと画力のある人」が肩の力を抜いて崩した感じなので、平凡なクリエーターではこうはいかない。
ほぼ原作そのままなのだけど、アニメならではの料理も結構上手い。ワンクールで終わってしまうのはホントに惜しい作品だったのかも。(ってことで劇場版を早く放映してください>キッズ様)
ドラマの合間合間に入る古いオタクネタが挿入されていて、それも楽しい。(だけど、「マカロニほうれん荘」の最終回はあまり読まないほうがいいんじゃないかなあ…。)

早くに両親を失った運命の眼鏡っ子って、なんだかハリー・ポッターみたいな感じ。ちょっとハリー(映画版)にも割烹着を着せてみたいものだ。