タイタンの戦い

ハリー・ハウゼン最後の作品

タイタンの戦い 特別版タイタンの戦い 特別版
ハリー・ハムリン デズモンド・デイビス ジュディ・バウカー

ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-04-14
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映画がスペクタクル(見せ物)の要因が非常に強かった頃の作品。今となっては、CGでどんな絵でも作れる時代になっているが、それでもなおハリー・ハウゼン作品の魅力は薄れてはいない。いろいろな制約を超えて動かないものを動かしていた時代の、さまざまな工夫や努力とが、なおも人を魅了するんだろう。怖ろしいケルベロスや、メデューサや、クラーケン…。魅力的なタイタンたちが動くこと自体が楽しい映画。
話自体は単純な英雄譚なのだが、それに介入しようとするギリシャの神々たちの水面下の駆け引きが面白い。自分の子供をうつぼ船で流したからといって、一国家を根絶やしにする主神ゼウスの、身勝手極まりなさ、とか。ゼウスの命令でお気に入りのペットのふくろうを召し上げられそうになったアテナが、ヘパイトスに身代わりのロボットをつくらせたりとか。それにしても、サー・ローレンス・オリヴィエが演ずるところの身勝手極まりないゼウスははまり役かもしれない。