デジャヴ

冒頭、平和だけど、どこか物憂いニューオリンズの街の風景、平和なクルーズ、幸せそうな家族たち、しかし一転テロによる大爆発によってすべてが失われ…、とシリアスな導入部。

デジャヴデジャヴ
デンゼル・ワシントン トニー・スコット ポーラ・パットン

ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント 2007-08-03
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デンゼル・ワシントンも出ていることだし、ハードボイルドミステリ?と思っていたら話の雲行きが変になっていき…。
衛星を使った「4日と6時間前」が見えるシステムがでてきてびっくり。えー、そりゃいくらなんでもだけど。ま、画像のインパクトだけはあるし。映画だからな、などと思いきや…。
いきなりメモ紙を送ってるし。あまつさえ…(これ以上はネタバレだね。)というわけで「ど、どこでもドア?」なスコシフシギなお話に。いや、不思議なのは少しじゃないってば。
シリアスでクールな導入部は台無しで、どう考えてもドタバタになっちゃったyo。関係ない赤の他人を巻き込むことも辞せずに、ハイウエイを逆走するしね。これ劇場で見ていたら怒っただろうなあ。
基本的にタイムもののSFはタイムパラドックスを回避するのは難しいし、「タイムマシン」の昔から今の「電王」までそこはツッコミいれないのがお約束なんだけどさ。ここまで臆面がないのも珍しいですな。
ということで、デンゼル・ワシントンのいつもとはちょっと違うハズした気味のななめなハードボイルド演技も、わりと機能しない話に。というか、彼が出ていたために余計にこの話にリアリティがなくなってしまっているかも。どっちかというとウィル・スミスあたりが主演のほうが、この馬鹿馬鹿しい展開にあっているような気がする。
それに、デンゼル、なんだかオカマっぽいというか。おばさんっぽいというか。相手役の女性のほうがずっと素敵かも。手あかのついてない新人さんらしくて。死体をやったり、ミシシッピの泥川にどっぷり浸かったりの体当たり演技が好印象。

(追記)_
文句ばっかりを言ったこの映画だけど、冒頭のテロ事件までのシーンはすごくよくできている。ノーリンズの南で享楽的で明るいのに、何故か暗い雰囲気そのまま。歴史と今なお残る人種偏見と享楽と音楽の街。