攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society

人を自殺に追い込む超ウィザード級ハッカー傀儡廻」の暗躍。

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society
士郎正宗 神山健治 田中敦子

バンダイビジュアル 2006-11-24
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素子の辞めた後の公安9課。職人的スーパーウーマンが抜けた後は、トグサがリーダーになり、数多くの平凡な所員たちで地道に捜査をするという公安のあるべき姿となった9課。しかし、「傀儡廻」事件の謎は混迷を深めて行き、「Solid Stateに近づくな」という言葉とともにちらほらとほの見える「少佐」の影。果たして、傀儡廻は素子なのか?Solid Stataとは何なのか?
ということで、「人形使い」に対する「傀儡廻」。素子の帰還ということではかなりイノセンスを意識しているのはわかる。まあ、押井攻殻と、SAC攻殻とはまったく別世界の話だと思うので、イノセンス以前の話なのか後の話なのかという関係なしだと思う。
話の持って行き方としては手堅くて、なかなかのモンなのですが、素子が帰還してからがちょいといただけないやね。謎としては結構尻すぼみ。貴腐老人なんてのは確かに面白い発想なんだけれどね。彼らが自分たちの財産を「国」に持って行かれるのがイヤだとしたら、素直にどっかに寄付すればいいだけ。わざわざ危険をおかして子供を攫ってくることが総意になるところがどうにもわかんねです。
また、いくら親の記憶を消したとしても、子供自体は親だけと関わっているわけじゃなし。2万人も攫ったらそりゃいろいろと問題になりそうで、それを一々対処するほうが大変なんじゃないかと。
まあ、謎の独善的正義感の持ち主とやらが真の黒幕だそうだし、そいつの考えが酷く幼いってことの証拠なのかもしれないけれど。
ま、なにはともあれ、家出娘は一時的帰還ではなく本格的にご帰還なさるということで、まだまだ終わらんよ!状態。続編作成する気まんまん。
ちゃんとタチコマは復帰してるのは嬉しいんだけど、それが何故かよくわからない。素子がどっかで一から育てなおしたにしては、バトーに「お久しぶりです、バトーさん!」って挨拶しているから記憶のほうもありそうだし。おまけにますます個性がでてきたみたいで、個々に名前がある様子。ま、かわいいからいいか←ヲイ
絵はもの凄く描き込まれているんだけど、何故かとても平坦な印象。背景の書き込みすぎで、肝心のキャラクターが埋没してしまうのも問題かと。
ところで一番楽しみにしていた「タチコマの日々」。たった一本しかないのね 。・゚・(ノД`)・゚・。もっと作って。本編5分で120分「タチコマの日々」にして!