PLUTO 1巻

PLUTO 1 (1)
浦沢 直樹

非常に上手い、と思う。あの「地上最大のロボット」を描きながら浦沢直樹にしか描けない世界を確立している、と思う。まるで「モンスター」のように、精緻な心理描写。泣かせる情感。表現者としての一級品の仕事。だが、だが…。だが、それでも、これはあの「地上最大のロボット」ではないのだ…。
ロボットがロボットとして、悲惨な運命の中で無為に失われていく、あの話ではないのだ…。
だからこそ、これは別の、浦沢直樹のロボットものとして別設定で描かれるべきだったのではないだろうか。