デカレンジャー レクイエムワールド

まずは、書き損ねた先週のウメコ主演のレクイエムワールドから。わりとSFではお馴染みの「夢」の入れ子構造を利用し、その不条理さの中で、もがく話。「ウルトラシリーズ」で、ワンクールに一回くらいはこういうトラウマになるようなコワイ話ってのがあったなあ…。その伝統を引き継いで、ウメコ大活躍という感じ。夢の中でのがんばりを、ジャスミンがお得意の超能力で察知して犯人の居場所をつきとめさせるというからくりも、前半の不条理から一転、女同士の友情物としてなかなかの仕上がり。前半と後半の違いを、ちゃんと納得のいくものとして仕上げているあたりの力量は素晴らしい。ちょっと甘めの友情物語も、どっちを向いてもギスギスした特撮ドラマばかりなので、オアシス的存在。
ただ、デカレンをシリーズものとして見たときにひっかかるのは、シリーズ全体としての流れがなくて、いつもいつも同じコトをしているってことかな。それも一手法なのだが、喰いたりなさが残るのも正直なところ。