チェーザレ 破壊の創造者
「ボルジアの毒」で悪名高きかのチェーザレ・ボルジアの一代記。といっても今までの歴史の悪役としてのチェーザレではなく、若く瑞々しい野心家の一生といった趣。澁澤の描くところの歪んだボルジアでないものも、たまにはよいです。
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また、ダ・ヴィンチやサヴォナローラをはじめとして、ルネサンスの千両役者たちがキラ星の如く次々に登場してきて、やっぱイタリアはこの時代が面白い。
歴史漫画としては、すごいところに到達していると思う。もっとも、美しすぎる背景画のほうが主役となって、人物の動きや表情が、一辺倒なきらいはあって、それが「漫画」としてはどうかな、という場面もないわけではない。
とりあえず「華麗なる残酷」ではないチェーザレ・ボルジアを楽しみに読み続けるつもり。