ウィーンだよりメモ その4

ariahisaeda2007-07-18


行事だらけの毎日がちょっと落ち着いて、ひとりで回れるようになりました。
路面電車は迷うので、地下鉄使用。ちゃんと地図や路線図があるので、便利。しかも厳しい太陽を避けることができてありがたい。
カール教会。現在修復中で、その修復用に組まれた足場を利用して、エレベーターで上まで上がることができる。エレベーターなので大丈夫だろうとタカをくくって上にあがったら、めちゃめちゃ怖い。足場がぎしっと音がするだけで、パニック。写真どころでなくなって、さっさと下に降りてきてしまった。高所恐怖症には決しておすすめできない。
アカデミー応用美術館 古今東西のデザインに焦点をあてている。現代美術のフロアを適当に流していたら、クリムトのデザイン画にぶつかる。これだからあなどれないのよ。「接吻」の下書きらしきものも。いろいろとメモ書きもしてあって、何度も何度もかきなおしていることがわかる。
分離派協会。クリムトの壁画があるだけ。これに6ユーロは高いか妥当か…。と思いつつ入ったけれど。決して高くないです。
ベートーベン「第九」をテーマにした壁画。例の「よっろっつこび〜の歌!」ってやつですね。およそ脳天気な歌だと(失礼)思っていたんだけど、クリムトの解釈は違うらしい。死と再生のモチーフが乱れ飛ぶ。地下の部屋で、息をつめてじーっと見ていたら、ひとりになってしまいました。
金色の使い方、そして不気味といっていい運命の魔女たち。おどろおどろしい暗黒部分。もう一度、きちんとベートーベンを聞き直さなければ。間の取り方に、ふと日本画みたいだと思ってしまう。
日の光が強すぎて、なんとも陰影のない写真になってしまう。今回写真はダメだ。